
マンションでは、建物が倒壊しなくても、家具の転倒、停電、断水、排水設備の損傷、エレベーター停止によって生活が難しくなります。
最初に行いたいのは、家具による負傷と避難経路の閉塞を防ぐことです。そのうえで、携帯トイレ、水、食料を最低3日分、できれば1週間分用意します。常備薬の予備については、医師や薬剤師へ相談しておきましょう。
さらに、非常階段、給水方式、トイレの使用再開、エレベーター停止時の対応を管理会社や管理組合へ確認します。
すべてを一度にそろえる必要はありません。この記事では、限られた予算と収納スペースでも進めやすい順番を紹介します。
建物が無事でもライフライン・設備の停止により生活機能が途絶します。
マンションの地震対策で必要なもの一覧
マンションの地震対策は、室内の安全確保、地震直後の生活、在宅避難の継続、共用設備の確認に分けると整理しやすくなります。
| 段階 | 対策 | 必要なものや行動 |
|---|---|---|
| 地震前の最優先 | 負傷防止 | 家具固定器具 扉開放防止器具 避難経路の確保 |
| 地震直後 | 移動とトイレ | 丈夫な履物 手袋 ライト 携帯トイレ 保管袋 |
| 在宅避難 | 水と食料 | 飲料水 保存食品 カセットコンロ |
| 在宅避難 | 電源と衛生 | 乾電池 モバイルバッテリー ラジオ 衛生用品 |
| 個別対応 | 健康と家族用品 | 常備薬 乳幼児用品 介護用品 ペット用品 |
| 平常時に確認 | 共用設備 | 非常階段 給水方式 排水設備 エレベーター |
家具固定器具・扉開放防止・避難経路の確保
厚底履物・作業手袋・ライト・携帯トイレ
飲料水(3L/日)・保存食・電源・個別薬品
国や自治体は、水や食料などを最低3日分、できれば1週間分備蓄するよう呼びかけています。飲料水は、1人1日3Lが目安です。[1][2]
携帯トイレは、1人1日5~6回分を目安に備えます。[3]
ただし、家族に乳幼児や要介護者がいる場合、食物アレルギーがある場合、医療機器を使用している場合などは、個別に欠かせない物を早い段階で確保します。
マンションの地震対策をそろえる優先順位
一度にすべてをそろえるのが難しい場合は、この記事では次の5段階で進める方法を提案します。
公的機関が一律の購入順を定めているわけではありません。負傷の危険、地震直後の必要性、代用品の有無、費用や収納の負担を基準にした順番です。
寝室の家具固定・玄関までの通路確保・飛散防止フィルム・履物と照明準備
1人1日5〜6回分目安。排水管破損時の逆流防止。防臭袋や衛生用品も同封
高層階運搬リスクを考慮。住戸内に分散保管。医師・薬剤師と予備薬を相談
ローリングストック・カセットコンロ・モバイルバッテリー・乾電池ラジオ
清拭シート・アレルギー対応食・乳幼児用品・介護用品・ペット用品の補充
第1段階:室内の負傷を防ぐ
最初に行うのは、家具の転倒と避難経路の閉塞を防ぐ対策です。
地震直後にけがをすると、避難や在宅生活が難しくなります。備蓄品があっても、倒れた家具によって取り出せなければ使えません。
家具固定は、就寝中に身を守りにくい寝室から優先します。
ベッドや布団の近くに背の高い家具がある場合は、家具が倒れる方向を確認します。寝ている人の上へ倒れる配置なら、家具の向きや寝る位置を変えましょう。
玄関までの通路も確認します。
本棚や収納棚が倒れた際に、廊下、室内扉、玄関扉をふさがない配置にします。廊下や玄関には、段ボールや日用品を積み上げないようにしてください。
背の高い家具、食器棚、冷蔵庫、テレビなどは、強い揺れによって転倒したり、位置がずれたりすることがあります。
高層マンションでは、長周期地震動が発生した場合に大きな揺れが長く続き、固定されていない家具が移動することがあります。[4]
壁へ固定できる家具には、L型金具などを使います。
壁への固定が難しい場合は、ポール式器具とストッパー式器具など、家具に適した複数の器具を組み合わせます。東京消防庁は、適切に設置した両器具を併用すると、L型金具と同等の高い効果が得られると案内しています。[5]
賃貸マンションで壁に穴を開ける場合は、管理会社や貸主へ確認します。
すべての家具を一度に固定できないときは、寝室にある家具、玄関をふさぐ家具、背の高い家具の順に進めるとよいでしょう。
家具の向きを変える、上段の重い物を下段へ移すなど、費用をかけずに始められる対策もあります。
食器棚と窓ガラスを対策する
食器棚には、扉開放防止器具を取り付けます。
棚板には滑り止めシートを敷き、重い食器や調理器具は下段へ移しましょう。
ガラス扉や窓には、飛散防止フィルムを貼る方法があります。フィルムはガラスが割れること自体を防ぐものではなく、破片の飛散を抑える対策です。
窓際に植木鉢や割れやすい置物がある場合は、低い場所へ移すか固定します。
丈夫な履物と照明を置く
窓ガラスや食器が割れると、裸足では室内を移動できません。
寝室には、底が丈夫な靴または厚底のスリッパを置きます。鋭い破片を扱う場面に備え、切れにくい作業用手袋も用意しましょう。
照明は、暗闇でもすぐ手に取れる位置へ置きます。
ヘッドライトなら両手を空けて動けるため、倒れた物を避けながら移動できます。寝室だけでなく、玄関やリビングにも分散しておくと使いやすくなります。
スマートフォンのライトも使えますが、連絡や情報収集に必要な電池を消耗します。専用の照明も別に備えてください。
感震ブレーカーで通電火災に備える
停電後に電気が復旧すると、破損した電気機器や配線から通電火災が起こるおそれがあります。
対策の一つが、一定以上の揺れを感知して電気を自動的に遮断する感震ブレーカーです。[6]
分電盤へ設置するタイプなど、電気工事を伴う製品は電気工事業者へ相談します。管理規約や共用設備への影響が考えられる場合は、管理会社や管理組合にも確認してください。
自宅から避難する際は、安全に操作できる場合に限り、ブレーカーを切ります。
火災や倒壊のおそれがある場合は、操作せず避難を優先します。
第2段階:携帯トイレを3日分そろえる
室内の安全対策に続いて準備したいのが携帯トイレです。
マンションでは、便器に異常が見えなくても、共用の排水管が損傷していることがあります。安全確認前に上階から水を流すと、下階で汚水があふれるおそれがあります。
マンション内で排水設備の安全が確認され、使用再開の案内があるまでは、トイレの水を流さず、携帯トイレを使用します。[7]
携帯トイレは、1人1日5~6回分が目安です。次の表は、計算しやすいように1日5回で算出しています。
共用配管が損傷している場合、水を流すと下階住戸の便器や排水口から汚水が噴出します。管理会社等の安全確認アナウンスがあるまで便器の水は流さず、携帯トイレを使用してください。
携帯トイレの必要数の目安 1人1日5回で計算
| 人数 | 3日分 | 7日分 |
|---|---|---|
| 1人 | 15回分 | 35回分 |
| 2人 | 30回分 | 70回分 |
| 3人 | 45回分 | 105回分 |
| 4人 | 60回分 | 140回分 |
1日6回使用する場合は、表より多く必要です。
携帯トイレだけでなく、使用済み袋を保管する厚手の袋、消臭袋、使い捨て手袋、除菌用品、トイレットペーパーも一緒に準備します。
製品によって、凝固剤を入れるタイミングや袋の取り付け方が異なります。購入後に説明書を読み、家族全員が保管場所と使い方を確認しておきましょう。
使用済み袋は、共用廊下や避難経路へ置きません。
災害時の一時保管場所やごみ出し方法は、管理会社や管理組合へ確認します。
第3段階:水と常備薬を確保する
携帯トイレの次は、飲料水と常備薬を準備します。
飲料水は、1人1日3Lが目安です。[1]
飲料水の必要量の目安
| 人数 | 3日分 | 7日分 |
|---|---|---|
| 1人 | 9L | 21L |
| 2人 | 18L | 42L |
| 3人 | 27L | 63L |
| 4人 | 36L | 84L |
高層階では、エレベーター停止後に水を階段で運ぶことが大きな負担になります。発災後に買い足す前提ではなく、平常時から住戸内へ置いておきます。
水は、台所、納戸、玄関収納などへ分けて保管しましょう。
家具の転倒や室内の損傷により、一部の保管場所へ近づけなくなることがあります。分散しておけば、すべてを同時に取り出せなくなる事態を避けやすくなります。
日常的に薬を服用している人は、常備薬とお薬手帳の写しを用意します。
ただし、薬は水や食品と同じ基準で一律に備蓄できるとは限りません。処方内容や保管条件が異なるため、予備を確保する方法は医師や薬剤師へ相談してください。
第4段階:食料と停電対策を整える
水と携帯トイレを3日分確保したら、食料と停電対策を追加します。
食料は、パックご飯、缶詰、レトルト食品、シリアルなど、普段から食べているものを多めに保管します。
食べた分を買い足すローリングストックを取り入れると、期限切れを防ぎやすくなるでしょう。
加熱が必要な食品だけに偏らず、そのまま食べられる物も含めます。缶切りが必要な缶詰を用意する場合は、缶切りも一緒に保管してください。
電気やガスが止まった場合に備え、カセットコンロとカセットボンベも用意します。
使用時は製品の説明書に従い、十分に換気します。カセットボンベは、メーカーが示す保管期間の目安を確認しましょう。
缶にさび、変形、膨らみがある場合は使用しません。
停電対策には、ヘッドライト、乾電池、モバイルバッテリー、充電ケーブル、乾電池式ラジオを備えます。
通信障害に備え、スマートフォン以外にも、ラジオ、自治体の防災無線、マンション内の掲示から情報を得られるようにします。
第5段階:衛生用品と家族用品を加える
基本的な備えの後に、衛生用品と家族固有の必需品を追加します。
断水中は、手洗い、入浴、歯磨きが難しくなります。
ウェットティッシュ、体拭きシート、ドライシャンプー、歯磨きシート、生理用品、ごみ袋などを準備します。
救急用品には、ばんそうこう、ガーゼ、包帯、消毒用品、はさみ、使い捨て手袋などを入れましょう。
乳幼児がいる家庭では、ミルク、離乳食、紙おむつ、哺乳用品が必要です。
高齢者や介護が必要な人には、介護食、大人用おむつ、補聴器用電池、移動補助具などを用意します。
食物アレルギーがある人は、一般的な支援物資を食べられないことがあります。安全に食べられる食品は、通常の食料より早い段階で備えてください。
ペットと暮らしている家庭では、フード、水、薬、トイレ用品、リード、キャリーバッグを用意します。
医療機器の電源、乳幼児用品、アレルギー対応食など、代用品を確保しにくい物は、この記事の順番にかかわらず早めに準備します。
持ち出し袋と在宅避難用備蓄の違い
持ち出し袋は、火災や建物の損傷によって自宅を離れる際に持っていくものです。
飲料水、携帯食、常備薬、ライト、モバイルバッテリー、身分証明書の写しなどを、無理なく持ち運べる重さにまとめます。
ただし、火災や倒壊などの差し迫った危険がある場合は、持ち出し袋を探さず、避難を優先してください。
在宅避難用備蓄は、自宅で数日間生活するためのものです。
水、食料、携帯トイレ、カセットコンロ、衛生用品などが該当します。量が多いため、一つのバッグへまとめる必要はありません。
水や食料は複数の収納場所へ分け、照明は寝室と玄関の両方へ置くなど、用途に合わせて分散します。
持ち出す物と自宅で使う物を分けることで、それぞれの必要量と保管場所を判断しやすくなります。
・リュック1つにまとめて玄関近くに配置
・持ち運べる重さ(水・ライト・貴重品・常備薬)
・危険が迫った場合は探さずすぐ退避
・水(3L/人/日)・食料・大量の携帯トイレ
・1箇所にまとめずキッチンや廊下へ分散保管
・家族構成に応じた衛生・個別用品を補充
マンションの共用部と管理体制を確認する
共用設備の種類や災害時の運用方法は、マンションごとに異なります。
自宅の備蓄と並行して、非常階段、ベランダの避難設備、防災倉庫、給排水設備、エレベーター停止時の対応を確認します。
非常階段と避難経路を確認する
平常時に、自宅の玄関から地上まで非常階段を歩きます。
非常階段の入口、防火扉、別の避難経路、敷地内の集合場所を確認しましょう。
停電や煙によって視界が悪くなると、普段使わない経路では迷いやすくなります。一度歩いておけば、扉の位置や地上までの距離を把握できます。
共用廊下や階段に私物が置かれている場合は、避難の妨げになるおそれがあります。自分で移動させず、管理会社や管理組合へ連絡してください。
ベランダの避難設備を確認する
ベランダの隔て板や避難ハッチは、災害時の避難に使われる場合があります。
隔て板の前には、収納棚、植木鉢、自転車などを置かないようにします。避難ハッチの上や周囲にも、開閉を妨げる物を置きません。
設備の形や使い方はマンションによって異なります。
本体の表示や管理規約を読み、避難方法を確認します。避難ハッチを実際に開けたり、はしごを展開したりすると事故につながるおそれがあります。
操作訓練は、管理会社や消防機関の指示に従って行ってください。
防災倉庫と消防設備を確認する
マンションによっては、防災倉庫、消火器、AED、担架、救助用品、非常用照明などが設置されています。
設備があっても、居住者が場所や使用条件を知らなければ、緊急時に活用できません。
防災倉庫は誰が開けるのか、住民が使える備蓄品は何か、非常用給水設備があるかを確認します。
共用部の備蓄量は、全住民が数日間使用できる量とは限りません。マンションの備蓄だけに頼らず、各家庭でも必要品を用意しましょう。
エレベーター停止に備える
地震時には、安全装置が作動してエレベーターが停止することがあります。
停止後は、保守会社などによる安全確認が終わるまで、運転が再開されない場合があります。地震直後はエレベーターを使わず、管理側の案内を確認します。
平常的には、地震時管制運転装置、非常用電源、閉じ込め時の連絡方法、停止後の復旧手順を確認してください。
エレベーター内に防災キャビネットが設置されているマンションもあります。ただし、設備の有無や中身は建物によって異なります。
高層階では、エレベーター停止後に水や食料を階段で運ぶことが大きな負担になります。生活必需品は、発災前に住戸内へ保管します。
給水方法とトイレの再開方法を確認する
マンションの給水方式は、建物によって異なります。
受水槽やポンプを使う建物では、停電によって水が出なくなることがあります。一方、停電中も一定の条件で給水できる建物もあります。
管理会社や管理組合へ、給水方式、受水槽の有無、非常用給水栓の場所、災害時の配水方法を確認します。
排水設備の安全が確認され、使用再開の案内があるまでは、便器に水を流さない運用が必要です。[7]
誰が排水設備を確認するのか、トイレを流してよい時点をどのように知らせるのかも把握しておきます。
館内放送、掲示板、メール、居住者向けアプリなど、災害時の連絡手段も確認しましょう。
管理会社と管理組合への確認項目
管理会社や管理組合には、次の点を確認します。
防災マニュアルの有無
災害時の連絡方法
停電時の給水方法
非常用給水栓の場所
排水設備を確認する担当者
トイレの使用再開を知らせる方法
防災倉庫の開錠方法
防災倉庫の備蓄内容
エレベーター停止時の対応
居住者の安否確認方法
防災訓練が行われている場合は、参加して非常階段や設備の位置を確認します。
資料を読むだけでなく、実際に避難経路を歩くことで、扉の開け方、階段の状態、地上までの距離などを把握できます。
分からない項目は、確認先と対応期限を決めましょう。
防災用品の劣化を防ぐ管理方法
防災用品は、そろえた時点から少しずつ状態が変わります。
水や食品は期限を迎え、乾電池は液漏れすることがあります。モバイルバッテリーは充電量が減り、家具固定器具は緩む場合もあります。
この記事では、忘れにくさと管理の負担を考え、半年ごとの点検を提案します。製品の説明書やメーカーが示す点検時期がある場合は、そちらを優先してください。
水と食料は日常で使う
水や食料を非常時専用にすると、期限切れを見落としやすくなります。
期限が近いものから日常の食事で使い、使った分を買い足します。
収納するときは、期限が近いものを手前、新しいものを奥へ置きましょう。箱の見える位置に期限を書いておくと、交換時期を把握しやすくなります。
電池とモバイルバッテリーを点検する
乾電池は、機器へ入れたまま長期間放置すると液漏れすることがあります。
使用頻度が低い機器は、製品の説明書を確認したうえで、電池を外して保管する方法もあります。
モバイルバッテリーは、充電残量だけでなく、膨らみ、異臭、異常な発熱がないか確認します。
異常がある場合は使用せず、製造事業者、販売店、自治体が案内する方法を確認して処分してください。
点検時には、ライトやラジオの電源を実際に入れ、正常に動くか確かめます。
携帯トイレと衛生用品を確認する
携帯トイレは、袋の破れ、凝固剤の固まり、外箱の水濡れがないか確認します。
家族の人数が変わった場合は、必要数も計算し直しましょう。
ウェットティッシュや体拭きシートは、未開封でも乾燥することがあります。包装の破れや変形を確認し、日常で使いながら補充します。
カセットコンロとボンベを点検する
カセットコンロは、点火できるか、部品に破損がないか確認します。
カセットボンベは、メーカーが示す保管期間の目安を確かめます。缶にさび、変形、膨らみがある場合は使用しません。
直射日光が当たる場所や高温になる場所を避けて保管してください。
家具固定器具を点検する
家具固定器具は、一度設置すれば終わりではありません。
ポール式器具は天井との接触部分、L型金具はネジの緩み、ストッパー式器具はずれや変形を確認します。
家具の買い替え、模様替え、床材の変更を行った場合は、設置条件が変わります。大きな地震の後にも再点検しましょう。
家族の変化に合わせて更新する
備蓄品が劣化していなくても、必要な内容や数量が合わなくなることがあります。
家族が増えた、薬が変わった、介護が必要になった、ペットを迎えたなど、生活の変化に合わせて内容を更新します。
水、携帯トイレ、食料は、現在の人数で再計算してください。
今日から始めるマンションの地震対策
地震対策は、期限を決めて段階的に進めると続けやすくなります。
家具の転倒向き見直し。枕元にシューズ・作業手袋・ヘッドライトを配置。
携帯トイレと飲料水(3L/人/日)の購入。予備薬の相談とお薬手帳のコピー。
大型家具・家電の固定完了。ローリングストック開始。カセットコンロ・バッテリー準備。
今日行う地震対策
寝室と玄関までの避難経路を確認します。
家具が倒れる方向を見直し、寝室には丈夫な履物、作業用手袋、ライトを置きましょう。
今週行う地震対策
携帯トイレと飲料水を3日分そろえます。
常備薬の予備について医師や薬剤師へ相談し、お薬手帳の写しも準備します。
非常階段の位置と管理会社への連絡方法も確認してください。
今月行う地震対策
背の高い家具と大型家電を固定します。
食料、カセットコンロ、モバイルバッテリー、衛生用品を追加しましょう。
管理会社や管理組合へ、給水方式、トイレの使用再開、エレベーター停止時の対応を確認します。
次の段階:備蓄を1週間分へ増やす
3日分の基本的な備えが整ったら、水、食料、携帯トイレを1週間分まで増やします。
一度に大量購入するのではなく、普段の買い物へ少しずつ加えると、費用と収納の負担を抑えられます。
半年ごとに行う地震対策
飲料水と食品の期限、携帯トイレの数量、カセットボンベの状態、モバイルバッテリーの充電量を点検します。
ライトとラジオを動かし、家具固定器具の緩みも確認してください。
点検日は、3月と9月、誕生日、年末など、忘れにくい時期へ固定します。点検後に次回の日付をカレンダーへ登録すると、管理を継続しやすくなります。
マンションの地震対策まとめ
マンションの地震対策では、家具固定と避難経路の確保を最初に行います。
次に、携帯トイレと水を3日分そろえ、食料、電源、衛生用品を加えます。基本的な備えが整ったら、1週間分まで増やしましょう。
共用部では、非常階段、給水方法、排水設備、エレベーター停止時の対応を確認します。
防災用品は買って終わりではありません。定期的に期限、数量、充電、破損を確認し、災害時に使える状態を保ちましょう。
① 「家具固定」と「避難経路確保」で自室での負傷・閉じ込めを防止する
② 排水管の安全確認アナウンスがあるまで「便器に水を流さず携帯トイレ」を使用
③ 備蓄(水・食料・トイレ)は1箇所にまとめず住戸内の複数箇所へ分散保管
④ 半年ごと(3月/9月など)の定期点検日を決めて状態・期限・数量を維持する
「マンションの在宅避難で最も盲点になるのが『トイレの排水』と『高層階での水運び』です。建物が無事でも配管が壊れていると汚水逆流の事故につながります。発災直後は絶対に水を流さず、携帯トイレと分散保管した飲料水で生活を維持できるよう準備しておきましょう。」
❓ よくある質問(Q&A)
Q1. マンションで在宅避難中に最も気を付けるべき「トイレ」の注意点は?
Q2. 賃貸マンションのため家具を壁にネジ留め固定できません。どうすればよいですか?
Q3. 水や食料の備蓄場所はどこに保管するのがベストですか?
参考情報
[1]内閣府「特集3 地震に備える」(飲料水 備蓄日数 ローリングストック 2026年7月29日閲覧)
https://www.bousai.go.jp/kohou/kouhoubousai/h28/83/special_03.html
[2]内閣府政府広報室「防災に関する世論調査」(最低3日分 できれば1週間分 2026年7月29日閲覧)
https://survey.gov-online.go.jp/public_safety/202510/r07/r07-bousai/
[3]政府広報オンライン「災害に事前に備える」(携帯トイレ 衛生用品 2026年7月29日閲覧)
https://www.gov-online.go.jp/tokusyu/bousai/preparation.html
[4]東京都防災ホームページ「東京防災」(長周期地震動 高層建築物の揺れ 2026年7月29日閲覧)
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/content/tb2023/pageindices/index67.html
[5]東京消防庁「地震に備える 家具類の転倒防止」(L型金具 ポール式器具 ストッパー式器具 2026年7月29日閲覧)
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/learning/contents/jishin/contents03_6.html
[6]経済産業省「感震ブレーカーの普及啓発」(感震ブレーカー 通電火災対策 2026年7月29日閲覧)
https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/oshirase/2015/10/270105-1.html
[7]東京都防災ホームページ「東京くらし防災」(マンションの排水設備 携帯トイレ 2026年7月29日閲覧)
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/content/kb2026/pageindices/index157.html